"動き"の言葉の後ろにつける"ing"は、現在進行形だけではありません!つまり、「今〜している」という表現だけじゃないんです。同じ"Playing soccer"でも、時によっては、「サッカーを今しています」になるし、「サッカーをしていた」にもなるし、「サッカーをする事」にもなります。
無理だ!ややこしい!
そう感じるかもしれませんが、それは「英語」を「日本語」で理解しようとするからです。
野球のポジションのレフトってバスケのポジションで説明するとどんなポジションなん?と聞かれている様なものなんです。そもそもが違う2つを無理矢理1つにしようとした結果、幾つも訳があってややこしくなってしまっているのが現状です。要は自分達でややこしくしてしまっているだけですね笑
それじゃどうすれば良いのか。簡単です。英語を英語として理解しましょう!イメージとして捉えましょう!今回の"ing"のイメージはたった1つです。この1つのイメージさえ定着することができれば、「"ing"訳がいっぱい問題」は解決します。
順を追って説明してまいりますので、ものすごい容量の気がするかもしれませんが、最終的に覚えて頂くのは1つのイメージなのでご安心ください。
早速ですが、この"ing"のイメージを説明するにはまず"動詞のイメージ"つまり"動きのイメージ"についてお話をしてまいります。
動詞のイメージについて
日本語と英語で"動きのイメージ"が違ってまいります。例えば「食べる」という動詞を聞いて、皆様の頭の中にはどのような光景が浮かぶでしょうか?おそらく、何かもぐもぐとしていたり、口に食べ物を運んでいたりする光景が浮かぶかと思います。
こんな感じですよね?しかし、英語では少し違ってまいります。我々日本語を母国語としている日本人が"動き"を聞いて思い浮かべるこの光景が、英語では"ing"のイメージになります。つまり、日本語の"動き"=英語の"ing"だったという訳でございます!
では英語の"動き"のイメージはどういうものなのでしょうか?英語では、"動き"を「一連の流れ」という風に捉えています。要は、「その動きをし始めて、終わるまでの流れ」というイメージです。
これが英語の"動詞の原型"のイメージです。この「一連の流れ」という所に注目してください!
もちろん他の動詞でも同じことが言えます。
"go"なら、「行ってきまーす」から「到着」までの「一連の流れ」
"play"なら、「し始め」から
「し終わり」までの「一連の流れ」
といった感じでございます。そして実は、現在形というのは、「過去の世界」「現在の世界」「未来の世界」の中で、「現在の世界」で普段からやっているよ!という表現なんです。例えば、
"I play basketball."
この文章は、「私はバスケットボールをします。」というよりかは、「私は普段バスケットボールをしています。」この感覚に近いというイメージです。
それぞれの世界は全く関係のない世界と考えてください。なぜここでこの説明をしたかは、後々分かってまいりますので、もう少々お待ちください!
さて、先ほどの"eat"に話を戻すと、ingの部分はここです!
この「もぐもぐターイム♪」のところ。「いただきます」から「ご馳走様でした」までの一連の流れの間。ということですね!もちろんこの「もぐもぐターイム♪」は下の画像の一点(矢印の所)だけではありませんよね?
矢印のところずーっと、「ご馳走様」するまでがもぐもぐタイムですよね!どこを切り取ったとしても、"ing"ということでございます。
この感覚を覚えておいてください!すると、
"I play basketball."と
"I am playing basketball."
この2つの文章の違い。どっちも現在形なのにどう違うの?と、今まで説明できなかったものが、今ではもうできますよね?
現在形は「現在の世界」で普段からやってるよ!のイメージ
"ing"はその"一連の動き"の間の状態だよ!のイメージ
このイメージができると大分完成形に近いです!
そして、次の項目「ingにはなぜbe動詞が必要なの?」につながります😉
ingにはなぜbe動詞?
まずここで、be動詞(is,am,are(was,were))についておさらいしておきましょう!be動詞は、「です。ます。います。あります。」ではありません🙅♂️
be動詞のイメージは「〜の状態で存在している(いた)。」です。
私はハッピーな状態で
存在しています。
I am happy.
私は学生の状態で
存在しています。
I am a student.
私は悲しい状態で
存在していました。
I was sad.
こんな感じですね!日本語的に不自然な箇所(特に2個目とか)はありますが、それでも「です。ます。います。あります。」で覚えるより遥かに安全です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
さて、そんなbe動詞がなぜingには必要なのか…。要は、
私今もぐもぐしている状態(もうすぐ食べ終わりとかまだ食べ始めとか関係ない!)でいますよ!
そう言いたいわけですね!
だから、前から順番に考えていくと、
I (私は) am(ある状態で存在していますよ) eating(もぐもぐタイム).
こんな感じになる訳でございます!
僕もぐもぐタイムやった(もう食べ終わった)よ!
と言いたい場合は、
I(私は) was(ある状態で存在していましたよ) eating(もぐもぐタイム).
こうすればいいだけの話。もしかしたら、
「進行形って今の話やんな!?やのに"過去形を使う過去進行形"!?」
なんて思っていた方もいるかもしれませんが、実はここに秘密があったんですね。
ing形は"動詞"じゃない?
今からすごい変な話をします。"動詞"というものは結局のところ、その動きがスタートしてゴールするまでの"一連の流れ"でした!そして、その間にある状態の事を表したい時に動詞にingをつけてあげるということでしたね!
1つ質問をします。
ing形にできない"動詞"ってあるのでしょうか?
答えは
NOです!
ただ、ing形に"しにくい"動詞ならあります!例えば、
Apple🍎ってご存じですか?
あの、深読みしないでくださいね笑あの!リンゴです🍎!アップルです!もちろんご存知の方がほとんどだと思います笑
では皆様
それ、いつ知りました?
具体的にいつからとか言えますか?これはなかなか言える方は少ないのではないかと思います。「気が付いたら知ってた」んですよね?
そして、
リンゴという存在を/Appleという単語を忘れると思います?
これも考えにくいですよね?ある日突然りんごを見て、
とはなりにくいですよね?
「知る」という動詞、つまり"know"はstartもfinishもあるようで無いんです!だから、"knowing"にはしにくいというわけでございます。
"love"も同じことが言えます。「愛し始め」と「終わり」はっきりとした境界線があるなんて、悲しいお話じゃ無いですか…。だから、"loving"にはしにくいという事ですね。
反対に、皆様「これから一生休まずに食べ続けること」ってできますか?「これから一生休まずに走り続けること」ってできますか?「これから一生休まずにスポーツを続けること」ってできますか?
これらは、「絶対に終わりが来る動詞」なのです。(スタートもわかりやすいですね)
ここで1つ余談
ドミーズイングリッシュ〜弥生〜のコンセプトは、
事実というものは存在しない。あるのは解釈だけである。
です。
なので、「この表現は間違っている」「これが絶対正解!」ということは言いません!なので、今回の"knowing"の件も、「できない」ではなく、「しにくい」と表現したのも、言語において100%大正解!なんてものは無いと考えているからでございます。(一種のこだわりですね!)
だから、表現したいものがあるのであれば、"knowing"と表現することも"loving"と表現することもできるという事ですね!
話が逸れてしまいましたが、
ing形がなぜ動詞じゃ無いのか。つまり"動きじゃ無いのか"。それは、ingがその状態を表しているだけだからです。
もぐもぐしている"状態"(eating),
走っている"状態"(running),
行っている"状態"(going)etc...
そんな"状態"で存在していますよ
(be動詞)!
ここまでがing形の本意だったという訳でございます。よって、ing形は"動詞"じゃないという事で、be動詞が必要なんです。
他のingの用法
冒頭でも言った通りingがつくものは、現在進行形のみではありません。代表的なものといえば、"動名詞"と呼ばれるものですね!この辺りの名前は、難しいことを考える人が付けた名前なので、我々は覚える必要はありません。
例文を挙げるならば、
私は走る事が好きです。
I like running.
"〜する事"と表現できるものです。確かに、現在進行形とは違ってきますね。
動名詞:私は走る事が好きです。
I like running.
現在進行形:私は今走っています。
I am running.
よく似ていますが、意味は全く違ってきています。それでも、ingのイメージは同じ。
まずは"走る事"。「これが」のところにrunningが入るとイメージしてみてください。
次に"走る状態"。走ってる絵は同じですよね?つまりイメージは同じという事でございます。後は日本語訳でどう訳すかだけの話なんです。
少なくとも、ネイティブスピーカーは日常会話で
ここでは動名詞を使おう😎
なんてことは考えておりません。ただイメージさせたい事をイメージしやすいように使ってるだけです!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
感覚的に日本語とは違う感覚があるので、日本語の感覚で英語を理解しようとすると、どうしてもそこで摩擦が起きてしまいます。これからは「英語は英語として認識する事」を心がけていきましょう。どうするかというと、英語を「イメージ」として捉えるという事ですね!
今回の記事のまとめをしてまいります。
・ingがつくのは、"一連の動き"の間の状態を表現するとき。だから"動き"ではなくなってくる!
・ingがつく物は、日本の文法用語が違っていても、イメージは同じ!(この2つのing、意味は違ったけど、イメージは同じだったよね!)
以上の2つを覚えておいてください。結局は、ingのイメージは1つだったという事ですね!
最後までご愛読いただき有難うございました!