※この記事は、「英語を始めたいけど何をすればいいのか分からない…」「今更こんなこと聞けないよね…」「優先順位だけでも知りたい!」そんな方に向けて書いております。
この記事を読み進めていく前に、1度確認をしておきたいことがあります。
何度も言っていることですが、本当に大切なことなので、もう一度確認します。
- 言語において、絶対的な間違いもなければ、絶対的な正解もありません。
- それでも正しく使いこなさないと相手に伝わりません。
- 言語の違いは文化の違いでもあります。「こんな文化があるんだ」と割り切るところはキッパリと割り切りましょう。
以上の3点です。
この3点が今回の記事では特に大切になっていきます。
覚えるべき内容と優先順位
単刀直入に、以下の通りです。
- 文章の形を知ること
- 動詞を知ること
- 疑問詞を知ること
- 前置詞を知ること
この順番でこれらをマスターできると、海外に1人で1年以上住んだとしても何ら問題ない状態まで成長できるでしょう。
なぜこの順番なのか。
それはこの記事を読み切った後、理解いただけることでしょう。
文章の形を知る
英語と日本語の決定的な違いは何なのでしょうか。
それは、「形中心」なのか「語順中心」なのか。です。
日本語と英語の文章の違い
日本語の場合は「形中心」の言葉です。
「〜で」や「〜に」といった言葉(助詞と呼ばれています)を言葉のお尻につけて形を変えています。
普段日本語を話している際には、気がつきませんが例文を読むとよくわかります。
「私はあなたを愛している」
という文章があったとして。
日本語はこの様に分けることができます。
「私は/あなたを/愛している」
これらそれぞれを見てください。
「私は」は単語として見ると「私」という形ですよね。
それが、「〜は」という助詞がついて
あー「私」が主語なんだな!
と理解することができるんですね。
無意識のうちに我々日本人はそうしています。
だから「私は」を文章のどこにおいても、意味が伝わるという訳ですね。
例:あなたを私は愛している。
これも「私」が主語だな!
英語の場合は、「語順中心」の言語です。
一見、人称代名詞(I, my, me, mine等)はどこに置くかによって形を変えますが、例えば以下の場合はどうでしょうか?
John gave Jessica a letter.
ジョンはジェシカに手紙をあげた。
"John"も"Jessica"も人の名前なので、人称代名詞は使えません。
日本語のように、単語の後ろに「〜は」「〜に」のような助詞がついていないので、入れ替えてしまっては伝わり方がまるで違ってきます。
例:Jessica gave John a letter.
=
ジェシカはジョンに手紙をあげた。
意味が変わっちゃう!!!
これが日本語だと…
ジェシカにジョンは手紙をあげた。
=
「ジェシカに」と「ジョンは」を入れ替えても意味が同じ
つまり、英単語なんかよりもまず覚えないといけないのは、英語の文章の形ということだったんです。
5文型について
初期段階の話にはなりますが、英語の文章は"副詞"が出てくるまでが一番大切な情報だと思ってください。
あー出た出た。分からへん単語が。
何副詞って。
ものすごく極論を言うと、"前置詞"(by とか in とか)が付いたらそれは"副詞"です。
もちろん、前置詞以外の1単語で副詞になるものもありますが(veryなど)、一旦この様に覚えておいてください。
前置詞については後でお話しします。それでは行ってみましょう。Are you ready?
第1文型
文章の形の事を『文型』と呼びます。←覚えなくて大丈夫です。
それには、第○文型という様に番号が振られています。←覚えなくていいです。
それぞれ、アルファベットで説明していくのでそれだけ紹介していきますね!
S=主語です。話の主人公のこと。
V=動詞です。Sがした動きのこと。一番大事です!赤文字で書いています!
O=日本語では「Oを」もしくは、「Oに」のことです。「〜で」とか「〜から」とはなりません!
C=Sのことを詳しく説明するやつです。
以上が説明となります。
また、上のものとは別に、「名詞」と「動詞」が登場します。
[名詞][動詞]
ただ単に、Sがただすることを伝えるだけの一番シンプルなものになります。
例:I(私は)run(走る)
第3文型
[名詞][動詞][名詞]
上と同じ様に、Sがただすることを伝えるのですが、違いは「ツッコミ」です。
この文型以降は、とにかく動詞の後ろの単語に注意してください!
例えば、
僕は愛してる
と言ったところで、聞いてる側からしてみると、
え?誰を?
とツッコミたくなりますよね。
動詞を言った後にツッコミを入れたくなるものには、Oが必要と考えてください。
突っ込み方は「何を」です。
全てとは言いませんが、99%が「何を」と突っ込む事になります。
例:John(ジョンは)plays(普段からプレイする)「何を?」soccer.(サッカーを)
第4文型
[名詞][動詞][名詞][名詞]
先ほどとはまた少し違った形をしていますね。
先に紹介した2つは、「Sがすることを伝える」ことが基本にありましたね。
今回は、「渡すイメージ」をつけてください。
見分け方は、「何に」とツッコミます。
上記の際は、「何を」でツッコんだと思いますが、そこで何か変に感じたら、「何に」でツッコんでみてください。
例:John(ジョンは)gave(あげた)「何を?」Jessica(ジェシカを)
「あれ?おかしいな。」「何に?」
(ジェシカに)
「しっくりきた!」「何を?」
a letter(手紙を)
=
ジョンはジェシカに手紙をあげた。
この形の時に使う動詞には、全て「渡すイメージ」があります。
全てBをAに渡っているイメージがあると思います。
例:sell A B 「AにBを売る」Bが手元から離れてAに行くイメージ
teach A B 「AにBを教える」自分の持ってる情報(B)がAに行くイメージ
show A B 「AにBを見せる」持っているもの(B)をAに見せて視覚的情報を渡すイメージ
第2文型
[名詞][動詞][名詞]
これは、先に紹介した3つは少し違います。
でも一番わかりやすく、一番聞いたことがあるものだと思います。
SとCが=で結ばれるものになります。
例:I am a teacher. 「私は先生です」
「私」という存在は「先生」として存在していますね。
つまり「私」=「先生」となります。
ここでポイントなのが、「はっきりと=(イコール)じゃなくてもいい」ということです。
「〜な感じ」だったり「〜に見える」というような雰囲気の=でも、この文章の形を取ります。
見分け方は、「何を?」でも「何に?」でもツッコめない時、動詞をbe動詞に入れ替えてみてください。
意味がほぼ変わらなかったら、それはこの文章の形です。
例:I got angry.「私は怒った」⇨ I am angry.「私は怒った」
I feel cold.「私は寒く感じる」⇨I am cold.「私は寒い」
第5文型
[名詞][動詞][名詞][名詞]
お疲れ様です。
これが最後の形です。
この文章は、SVOの文章とSVCの文章を合体させたものと考えてください。
例:We call him Ken. We(私たちは)call(呼びます)「何を?」him(彼を)=Ken(ケンと)
私たちは彼をケンと呼びます。
要は、We call him. と He is Ken. の2つの文章を一緒にしちゃったものですね。
いきなり、
私たちは彼を呼ぶんですよ
と言われても、
え?なんて?
と不思議に思いますよね。
その後に、「彼はケンだ」と付け足してもいいですが、
「私たちは彼をケンと呼ぶ」と一緒に言ってしまった方が早いです。
見分け方は、SVOもSVOCも動詞Vを伝えた後のツッコミは「何を」のはず。
その後に、"前置詞"が登場するかどうかで判断してみてください。
この項目の最初の方にも言いましたが、前置詞が出てきたらホッと一息ついても構いません。
なぜなら、そこまでが最も重要な情報だから。
以上の5つが5文型と呼ばれるものです。
最初のうちは、訳もわからないです。
時間もかかります。
途中で嫌になります。
当たり前です。新しいことを習得しようとしているんだから。
でも騙されたと思って、英文にツッコミ続けてみてください。
自然にできる様になってきます。
これだけで胸を張って「英語が話せます!」と言えます。
相手に気持ちが伝わります。
正直良いことしかありません!
苦しむ覚悟がある方、ぜひ一緒に乗り越えましょう。
単語の覚え方・優先順位
さて、文章の形をサラッと確認した所で、もちろんその形を知ってるだけでは英語は話せません。
その形に入れる単語が必要になってきます。
いわば今は今の皆様は、ジグソーパズルのピースだけがない状態ですね。
ただ、単純に単語を覚えるというだけで片っ端からテキトーに覚えるのは、あまりに漠然として時間がかかり過ぎてしまいます。
優先順位をつけましょう。
みなさんにはこの種類の順番で覚えていってほしい訳です。
- 動詞
- 疑問詞
- 前置詞
あれ?名詞は?
名詞についても後で説明します。
とにかくどうせ覚えなければならないのであれば、この順番で覚えていきましょう。
単語の覚え方
また、単語の覚え方のコツについてですが、"意味"を覚えようとしないでください。
無数にあります。
"意味"なんてものは、いろんな人が聞き馴染みのある言葉で表現しているに過ぎません。
だからこそ無数にある訳です。
そうではなく、その単語にある”イメージ”に集中するようにしてみましょう。
その"イメージ"は1つしかありませんから、無数の"意味"を覚えるより遥かにハードルが低いです。
しかも、応用が効きます。
あえてこういう表現してみようかな♪
と言う遊び心も出てくるかもしれません。
"意味"よりも"イメージ"を。
これも効率を重視する上で大切なことです。
動詞の覚える理由
なぜ動詞から覚える必要があるのでしょうか?
それは、"動詞はほとんど1単語で終わる"からです。(今は動詞句などは考えません。)
名詞と比べると何を言ってるかよくわかると思います。
名詞は、"Apple"など1単語で終わるものから、"The greatest showman"など複数の単語からなるものまで様々な形で存在しています。
そんな中で、どこまでが主語なのか見極めるのは難しいです。
対して、動詞はほとんどの場合1単語で終わります。
しかも、文章の形の基本は、Sの後にVが来ていますね。
間に"副詞"が入ることもありますが、今はそこは無視で大丈夫です!
なので、文章の中の1単語の動詞を見つければ、それより前は全て主語だと考えればいいのです。
文章の形の説明の画像、動詞のところだけ色が違ったと思います。
理由はこういったことでした。
名詞は後回しでOK!
なぜ名詞は後回しでOKなのか。
例えば、
Allen Iverson won MVP in 2001.
「アレン・アイバーソンは2001年にMVPを勝ち取った」
と言われた所で、バスケを知らない人は、
誰それ!
となることは想像できますね。
ただ誰かが何かを勝ち取ったことはわかりますよね。
それだけで十分なんです。
あーこんな人が何かMVP?勝ち取ったんやね!
でいいんですよ。
今単語を血眼になって覚えている人は、この"Allen Iverson"を頑張って覚えようとしているんです。
人の名前なんだから覚えなくていいじゃん!
ってなりませんか?
しかし、この文章はどうでしょうか?
「揺蕩っている朴」
何のことかさっぱりな方が大勢いると思います。(頑張って調べました…)
それがこんな風に書かれていたらどうですか?
「風に揺れている朴」
何かが風に揺れてるのは想像できますよね。
あとは、名詞はその後調べればいいだけの話です。
文章は動詞が分かれば、ある程度のことは想像できるんです。
そしてそれでOKな場合が非常に多いです。会話だけではありません。
全ての英語の試験などでも使えます。だって主語がわからなくたって、「これが動かしたんだ。何を?これを」と言うふうに読み進めてしまうことができるからです。
例:Allen Iverson won MVP in 2001.
「これが勝ち取った。これを 2001年に」
なので、覚えるべき単語(名詞)なんてのは、人それぞれなんです。
でも動詞は、どの分野でも同じ様なものを使います。
よって先に動詞を覚えてしまった方が早いという訳ですね!
ビジネス英語を学ぶ人は、ビジネス英語の動詞がありますので、そちらを優先的に覚えていくといいです。
それを踏まえた上で、以下の文章がどの形なのか考えてみてください!
最初は難しいと思いますので、100点は目指さないでください。
ヒントは、
・前置詞が出てくるまでが大事
・動詞を中心に見ていく
この2つです。
今回、動詞は赤で。前置詞はオレンジで書いておきますので、ぜひチャレンジしてみてください!
答えは一番最後にあります.
- I walked along the river.
- He moved the sofa into the room.
- She became a teacher.
- They showed me the way to the city.
- The news made me happy.
疑問文の形
疑問文というのは、文字通り「質問をするときの文の形」です。
日本語の場合、
「あなたは学生です。」
→
「あなたは学生ですか。」
やはりここでも語順は変わらず、語尾に「か」をつけるだけで(形を変えて)疑問文にしています。
英語はどうなるのか。
英語の性格の大部分を占めている、「言いたいことから言っていく」というのがあります。
要は、「スポットライトがどこに当たってるのか」にフォーカスするということですね。
誰の話をしてるの?→主語Sにスポットライトを当てるから、一番最初に登場します。
今回は疑問文なので、「主語が何か」よりも「質問してるよ」という所にスポットライトを当てたい訳です。
だから"Are you ~?"とか"Do you ~?"という様に、主語の前に登場するんです。
疑問詞を覚えよう!
疑問詞というのは、
What, When, Where, Who, Which, Why, How
の7つのことです。
6W1H(Whyを抜いて5W1H)などと言われています。
疑問文に必ず必要な7つなのでぜひ覚えてほしい訳です。
例: 「神戸に住んでるのかどうかを質問する」ことにスポットライトを当てる。
Do you live in Kobe?
「どこに住んでいるのかを聞く」ことにスポットライトを当てる。
Where do you live?
スポットライトを当てる癖ができると倒置が分かる!
何度も言うようですが、英語は「言いたいことから言っていく」スタイルです。
"Do"から始まったからといって、疑問文とは限らないし、この疑問詞から始まったからといって、疑問文とは限りません。
ここから少しややこしいので、完璧に理解しようとしなくて大丈夫です!
例えば、
How beautiful the flower is!
なんて美しい花なの!
この文章の元の形は、
The flower is very beautiful!
その花は美しい!
こんなんでした。
Howは「様子や程度を表し」ます。veryは「とても」
共通点がありますね!
つまり、veryをhowに置き換えることができる訳です。
The flower is how beautiful!
ただ、今回スポットライトを当てたい場所は、「The flower(その花)」ではありません。「how beautiful(なんて美しいの)」です。
スポットライトを当てたい時は、どこに置くかというと?一番最初ですね!
よって、
How beautiful the flower is!
という文章が出来上がる訳です。
一言で言ってしまえば、一番言いたいことから前に置いていけばいいってことですね。
前置詞の覚え方
先ほど、単語を覚えるに当たって大切なのは、"意味"じゃなくて"イメージ"だと言いましたが、その典型的な例がこの『前置詞』になります。
例えば、"on"なんてものは、軽く調べただけでこんなにも意味が紹介されています。
これらの意味を全て覚えると完璧になるか。そんなことはありません。
また新しい意味が追加される可能性さえあります。
ただイメージは1つ"on"の場合は「接触する」というイメージになります。
引っ付くイメージですね!
There is an apple on the table.
「テーブルの上にリンゴがあります」
単純に「〜の上に」と覚えるのではなく、
机に引っ付いてるから"on"を使うのね!
と理解するとどんどんと応用が効きます。
例えば、
引っ付いてればonは使えるから、壁とかにも使えそうだね!
大正解です。壁にも天井にも「引っ付いてさえいれば」"on"は使えます。
テーブルの「上に」と訳すのは、ただ「テーブルに引っ付いている」とは日本語では言わないからです。
聞き馴染みのある、言い馴染みのある表現をしているだけです。
まとめ
英語の特徴は、「言いたいことから言っていく」というスタイルです。
さらに、「どうすれば相手にわかりやすく伝わるのかな」と考えている言語です。
だからこそ、語順中心に言葉が作られているという訳ですね。
今回の記事をまとめると、
・文法を舐めない
・文型を知ろう
・単語の効率のいい覚え方は、
- 動詞
- 疑問詞
- 前置詞
・名詞は後回しでいい
以上になります。
お疲れ様でした!
今回の記事は特に長く、むずかしかったと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
問題の答え:
- SV
- SVO
- SVC
- SVOO
- SVOC
まず「何を?」でツッコむ。
変なら「何に?」でツッコむ。
それでも変なら、「動詞をbe動詞に変えちゃう」
この順番で見ていくと、わかりやすいです!